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熟成する家

普通の家は新築時が一番でそれを維持しょうとしますが、古酒のように歳を重ねることでより

魅力が増す家 よりまろやかで深みのある豊かな風合いをかもしだす家を考えて実践してきました。

初めて土を塗った羽島の家から二十年近く経つなかで、いろんな経年変化を見てきました。

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雨がかりの箇所の木は腐ります

東西南北それぞれの方向で違う変化があります

乾燥していない材を使うと収縮により隙間ができます

木はそれぞれ違った変形のしかたをします

節があればそこで変形がおきます

死に節は抜けて穴があくことがあります

建物に植栽が近いと葉からの湿り気で苔が生えます

南面以外の斜めに雨が当たる板張り面では黒カビが生えます

こんなはずではと思ってもすべて ”自然の理 ”

”人間の理 ”は通じません

では

少しものの見方を変えてみましょう

木が腐るから腐らない木を探す<屋根をかけよう

箱形デザインで雨がかかるから金属やプラスティックを使用する<庇を長くしよう

ただこれだけのことです

”自然の理 ”も”人間の理 ”

無理のあるデザインはデザインを勘違いしているだけです

”理 ”はひとつ

熟成する家は

竣工した時はまだ完成とはいかず十年後くらい経ってやっとヴィンテージらしくなります

新築時には少しきわだっていた外観も歳とともに自然と馴染んで緑と調和をかもしだします

濃かった外壁は土本来の色になり、木は灰色をおびつつ歳を重ねていきます

緑の中にこんな家が点在している景色をみたいと願っています。

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